「まぶやぁ~まぶやー」
それは沖縄に伝わる「おまじない」
ボーッとしている時や、びっくりしたときなどにも、「魂が抜けているねー。」である。
魂が落ちた時に言う。
意味わかんないですな。
まぶや~とは沖縄の言葉で「魂」を意味する。
それは人間の中に7つ存在しているといわれており、びっくりしたり、何か大きな衝撃があったりすると落ちてしまう。
語源は沖縄の野方言の 「まぶい」=「魂」
それを「拾う」儀式に使うのが先ほどの 「まぶやーまぶやーうーてぃくーよー」 (まぶやーまぶやーもどっておいで~) を使うのである。
特によく子供が落とすみたいで公園で子供が転んだりすると横でおばーが「まぶやーまぶやー」しているのが見受けらる。
(でも最近は見なくなったような・・・時代ですかな・・・)
でももっと本格的に落としてしまうとひどい「とぅるばやー状態」(ボーとした状態)になり、最悪命を落としてしまうとさえ言われている。
そうなる前に沖縄の霊媒師である「ユタ」にお願いして、本格的な『まぶいぐみ』をしてもらうのである。
それが・・・まぶいぐみの儀式
○魂(まぶやー)の戻し方
昔の人は、あんまりびっくりしたりすると「まぶやー、まぶやー、うーてぃくーよ(魂よ帰ってきなさい)」と言いながら、何かを手ですくって身体に戻すような動作をする。
事故にあったりびっくりしたりした時には、その場所に魂を落としてしまうと考えられているからである。
その落とした魂を身体に戻す、今やベールに包まれてしまった儀式の全貌はこうである。(笑)
・魂をつける時間
魂は、昼の12時と夕方6時に家に帰ってくるという話。
家ではできればその時間にする。落とした現場ではいつでも良い。
・儀式
1 火の神(ひのかん)へお願いをする
魂をつける前に、火の神に12本と3本の線香をたてて、次のようにお願いする。
「まぶやーぐみ すぐとぅ まーんかいうてぃとーてぃん かにまーち まぶいぐみ しみてぃ くみそーれ」
(魂込めをするので、どこに落ちていても 魂込めをさせてください)
『かにまーち』とは、両手を身体の方へかく動作・する事を指すようである。
2 魂を呼ぶ
先の時間になれば魂を呼ぶ。できれば、2人いれば良い。
玄関に立つ:魂を落とした人の好きな着衣、サングワーを持って、言う。
「一里真四角んかい うてぃとーらわん うやふぁーふじ ひぬかんがなしー かにまーち まぶいぐみしみそーてぃくみそーれ」
(一里四方のような広い所のどこに落ちていても、ご先祖様、火の神様、魂込めをさせてください)
「まぶやーまぶやーうーてぃくーよ(3回言う) ごはん しこーてうぐとぅ かみよー」
(魂よ帰ってきなさい。ご飯が準備してあるので食べなさい。)
と言いながら、サングワーで『かにまーち』。
その後…
家の中で、ごはん2椀、おつゆ2椀、お箸2つを準備しておく。
玄関で儀式をした後に、家の中で魂を落とした人がご飯を食べる。
3 最後に…
人差し指と親指で円を描けるくらいの大きさの石(庭などのもの。海の石でないもの)を3つ、水の入ったコップ、玄関で使った着衣を準備する。
「まぶやーまぶやーうーてぃくーよ(3回言う)」
と言いながら、魂を落とした人の額にコップの水を3回つける。
その夜は、3つの石と水入りコップに蓋をして枕元に置き、玄関で持った着衣をつけて3晩寝る。
余談だが・・・ボクん家は親がクリスチャン(キリスト教)で、実際に親からやってもらった事はない。(笑)
小さい頃は調子悪そうな顔をしていると・・・近所に住んでいた親戚のおばぁに良くやってもらったものである。
※「まぶやぁ~」は、こういうものではないかと思われる。(素)
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